


でもね、アルちゃん、40代中頃から肌細胞再生成分も取り入れないと一気に老化症状が出てくるんですよね。


簡単にいうと、それらの効果を最大に引き出すために細胞をいっぱい作り出すことができるのが幹細胞なのです。


幹細胞を使うコスメは、最新の肌再生美容方法で次世代スキンケアのカテゴリーになります。
10年以上前には登場していた幹細胞コスメは、アンチエイジングスキンケアのこれからの方向性を示す革新的な成分として今現在も君臨しています。
(ちなみに美容成分にとっての10年はまだまだ最近です)
幹細胞ってなんですの?
詳細は後述の「幹細胞の種類の違い」の章に書いていますが、山中教授のIPS(ヒト幹細胞)は有名な幹細胞の1つです。
これらは、「再生医療」と言う分野で大事な大事な役割を果たしていて、研究が盛んなことは皆さんもご存知の通りだと思います。
2012年に山中教授がIPS細胞でノーベル賞を受賞し、2020年には世界で初めて「網膜色素変性症」の患者さんにIPS幹細胞から作った「網膜のシート」を移植する手術が行われました。
網膜色素変性症というのは、失明する可能性がものすごく高い目の病気ですので、細胞自体を移植することで網膜が再生できるんです。つまり機能を再生させる医療です。
私の父は先天性の網膜色素変性症で40歳の頃には視力をほぼ失って不自由な生活を送っていたので、このニュースを聞いた時には、こんな日が来るなんて・・・と一人涙してました。
これは幹細胞を用いた一例にしか過ぎず、様々な分野で研究が進んでいます。
体中のさまざまな細胞のもと「細胞の幹」なので、目の網膜から肌の細胞まで全てに応用できるんです。
だから再生治療とか再生医療と呼ばれています。
幹細胞は肌の老化にどんな効果があるの?
幹細胞の正体は、細胞を増やす「細胞の親」です。
人間の体の細胞は日々新陳代謝という(生まれては死ぬ)を繰り返しています
新しい肌細胞を生み出しているのが、この「皮膚の幹細胞」です。
幹細胞は、必要に応じて表皮細胞や真皮細胞に変化する万能な機能を持っています。(これがすごい!)
さらにもう一つすごい機能があって、同じ幹細胞を生み出す「自己複製」ができたり、自分自身が分裂増殖することもでき、個別の細胞に分化することができる超絶すごい細胞なんです。
肌の老化はこの幹細胞の減少が原因
幹細胞は若い時はたっぷり皮膚の中にあります。だから肌はピン!と張りがありモヤっとしたシミもできません。
でもこの幹細胞自体にも寿命があり、年齢を重ねるごとに新しい細胞を生み出すサポートができなくなります。
これが急激に減少するのが40代後半です。30代後半で見た目が急に老けますが、40代後半頃にガクンとさらに老けるので幹細胞が減ったんだなとわかるほどです。
また、自然に幹細胞が減少する(老化)だけではなく、ダメージ肌の放置や紫外線、その他の刺激などで幹細胞がダメージを受けると、当然肌状態も悪くなります。
幹細胞には種類があるの?
幹細胞の種類の中で肌再生に適した幹細胞は、3種類です。
- 人間の皮下脂肪から採取したヒト幹細胞
馬などの動物の胎盤から採取された動物幹細胞- 過酷な環境で育つ植物の細胞から抽出された植物幹細胞
いろいろな研究が続けれらていますが、現時点では動物由来の幹細胞はアレルギーなどを引き起こすリスクがあり、国内では認められていないようです。
なのでヒト由来と植物由来の2種類が主流です。
■ヒト幹細胞(細胞を増殖できる全細胞の親)にはどんな効果があるの?
肌細胞再生分野で注目されているのは「ヒト幹細胞」です。
ヒト幹細胞の作用で「細胞の活性化」がおこると、
①ターンオーバーが美しい肌になる日数に整う。
幹細胞により新しい細胞が量産されるため細胞の新陳代謝が活性化されターンオーバーリズムが整います。
皆さんもご存知のように年齢を重ねていくと共にターンオーバーは遅くなっていきます。
ターンオーバーのリズムが整うということは、細胞がどんどん新しくなるだけではなく強くなることも伴います。
- 皮膚のバリアが強くなる
- 肌細胞が自らSOD(抗酸化酵素)や成長因子をも増産
②真皮層の線維芽細胞を増やし活性化させて丈夫なタンパク質を量産させる
幹細胞は皮膚の真皮層の主要構成成分であるヒアルロン酸やコラーゲン、エラスチンのお母さん細胞(線維芽細胞)を量産し、さらに線維芽細胞はタンパク質を量産させ、しわたるみの改善に繋がります。
私、酒井が大好きな線維芽細胞のお母さんであるのも幹細胞!
線維芽細胞については随分前に記事にしていますのでよろしければご参考にされてください。
→線維芽細胞はエラスチン・コラーゲン・ヒアルロン酸を増やす!塗っても飲んでも効果ない!
■植物幹細胞にはどんな美容効果があるの?
幹細胞は植物にも存在します。
植物由来の幹細胞には、抗酸化物質が豊富に含まれており、肌老化の原因となる活性酸素を除去し、若々しい肌へと導いてくれます。
植物の幹細胞の増殖・維持能力が、変動する環境下で生き抜く植物に強い生命力を与えています。
先述したヒト幹細胞と一見同じように思いますが、植物とヒトの幹細胞は構造が異なるため、同様の効果は期待できません。

乳酸菌のCM(〜人には人の乳酸菌♪〜)と一緒なんですが、肌に効かせる場合は、出来るだけ植物幹細胞も一緒に使う方が美肌効果がさらに高くなるんです。
それを説明していきます♪
植物幹細胞の種類
傷ついた細胞を再生させる力を持つ、特定の植物の細胞を使った幹細胞は今の所4種類発見されています。
■リンゴ
「4カ月腐らない奇跡のリンゴ」で有名な、スイスで希少品種として保護されているリンゴの「ウトビラー・スパトラウバー」の幹細胞。
このリンゴは食用として18世紀ごろに長期保存を目的で作られましたが、味が美味しくないので現在は20本ほどしか残っていません。
でもなぜ何もしないのに長期保存できるのか研究したところ、細胞を自己再生して維持できる栄養素を多く含んでいることを発見されました。それが幹細胞です。
■アルガンツリー
昔働いていたサロンのスペシャルケアで取り入れてました。
モロッコの希少植物。生命力が強く、古くから肌の修復機能があるとされています。これはオイルで取り入れる方が効果が高いです。
■エーデルワイス
ミトコンドリアに働きかけ、コラーゲンやヒアルロン酸を生成する働きがあるといわれる。
■ライラック
ライラックの葉から採取した幹細胞を培養。
どの植物幹細胞がいいの?
現在幹細胞コスメとして主に使用されているものは、収穫後4ヶ月経っても腐らないリンゴとして有名なスイスのリンゴ種と、何年も雨が降らなくても枯れないモロッコのアルガンツリーの2種です。
この2種は抗酸化作用が強く、保湿力にも優れているため化粧品に配合することで高い効能を発揮します。

ヒト幹細胞と植物幹細胞の違いは?
先述の内容で、植物幹細胞には効果がないの??って思われたかもしれませんが、植物性幹細胞はヒト細胞を活性化させる大事な役割を持っているんです!
分かりやすくヒト幹細胞と植物幹細胞の違いを説明すると・・・、幹細胞は、線維芽細胞のオカンで、その線維芽細胞は肌のハリを作り出しているコラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸のオカンです。
細胞3世代にパワーがあるかどうかで私たちは若く見えるか老化が進んでいるかが決まっているんです。
そこで40代後半からは、大オカンの幹細胞を活性化させ、たくさんの質の良い細胞を産むように肌再生スキンケアを取り入れるんですね。
ということは、大おかんを活性させるために「ヒト幹細胞」をどんどん取り込んだらいいやん!となりますが・・・・
実は、ヒト幹細胞は作り出せる細胞の数が決まっていて、年齢を重ねている肌にはなおさら馬力が足りなくなっているんです。
そこで力になってくれるのが植物幹細胞です。植物幹細胞はオカン幹細胞に自らの栄養を与える役割を持ちます。
略させていただくと”お幹細胞”だけでは、すぐにヘタレ込んでしまうので、無駄な細胞分裂(子供を産む回数)を使わずに横で寄り添いながら栄養を補給するのが植物幹細胞です。
つまり、ヒト幹細胞と一緒に配合することでヒト幹細胞の働きを高めることが実証されています。
それと植物幹細胞には、植物の得意とする力を活用することで、保湿や美白など植物の独自の効果を発揮します
ヒト幹細胞が人の幹細胞に直接効果を与えるけれど、人幹細胞には植物幹細胞で栄養を補給する必要があるのです。
ヒト由来脂肪幹細胞培養液がすごい理由!
幹細胞はもともとは、再生医療の分野でケガや病気で失われた組織を補う目的で、幹細胞を培養液で増やすことから始まりました。
美容分野も幹細胞自体を使うのではなく「ヒト由来脂肪幹細胞培養液」と呼ばれる、幹細胞を培養した液体から幹細胞が分泌する成分を大量に含んだ培養液を美容成分として使用します。
ヒト由来脂肪幹細胞培養液には、幹細胞がつくるTGFやFGFなど多くの成長因子(グロースファクター)が豊富に含まれており、それらが線維芽細胞に力を与え、皮膚組織の主要構成成分であるヒアルロン酸やコラーゲン、エラスチンの再生を促進します。
また顔以外へも抗老化効果や組織再生効果、発毛・増毛促進効果、抗酸化効果といったさまざまな効果があります。
壊れた細胞を見つけ修復する
細胞の壊れた箇所に、別の細胞が移動し修復するといった効果も確認できています。
これはヒト幹細胞の種類の1つである、EGFやFGFといった成分では見ることができません。
穴とカギ
細胞の表面にはカギ穴のようなものがあり、その穴にピッタリと合うカギが結びついてはじめて活性化が始まります。
ヒト幹細胞培養液には豊富に含まれる成長因子などが、細胞のカギ穴に合致するカギとなり細胞の活性化が始まります。
植物幹細胞にはカギ穴とカギがないので、細胞自体を活性化することはできず、ヒト幹細胞ほどの効果は期待できません。
有名なビタミンC誘導体(最新型はAPPS)も万能成分なので、
表皮細胞と真皮細胞の皮膚内部の範囲をケアしますが、年齢を重ねてくるとAPPSの効果をさらに効かせるためには大元の細胞の数自体をもっと増やした方がAPPSの効果が発揮しやすくなるんです。
どうやって取り入れる?


1 ヒト由来であるために製造から管理には厳しい検査が必要!
ヒト幹細胞培養液は他の化粧品原料とは違いヒト由来であるために、「厳格な検査・管理基準」をクリアしているかどうかが重要になります。
日本では生物由来原料に関して法律の規定があり、厚生労働省で定められた基準を守らなければなりません。(ウィルスや細菌検査)
幹細胞の培養は、GMP基準をクリアしたクリーンルームの無菌状態の元で取り扱えているかどうか
商品の管理も、同じくGMP基準の管理体制で医薬品会社レベルの安全検査を行なっていなければなりません。
2 価格は適正であるか?
ヒト幹細胞培養液入り化粧品は原価自体がどうしても高くなるため1000円前後は怪しいと思ってください。
逆に大手美容化粧品会社だと、同じ配合量でも広告費が上乗せされるので高すぎますし、個人経営のエステサロンや時々美容室などでもマルチ商法の商品として取り扱われることも多い成分です。
この幹細胞エキス配合化粧品を使っています♪
幹細胞は、エラスチン・コラーゲン・ヒアルロン酸などと何が違うのでしょうか?
エラスチン・コラーゲン・ヒアルロン酸は、幹細胞が産んだ線維芽細胞に生み出されるから、幹細胞を活性化させると増えます。
だから幹細胞だけで自動的に増えるのに、エラスチンやコラーゲン化粧品などを買う必要はないのです。